世に溢れる様々な作品について、考えたり研究したりして感想等を書く、記者多人数制ブログです。

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レビュー:きみにしか聞こえない~CALLING YOU~
〆ユチヨ

私にはケイタイがない。友達が、いないから。でも本当は憧れてる。いつも友達とつながっている、幸福なクラスメイトたちに。「私はひとりぼっちなんだ」と確信する冬の日、とりとめなく空想をめぐらせていた、その時。美しい音が私の心に流れだした。それは世界のどこかで、私と同じさみしさを抱える少年からのSOSだった…。(「Calling You」)誰にもある一瞬の切実な想いを鮮やかに切りとる"切なさの達人"乙一。表題作のほか、2編を収録した珠玉の短編集。(「BOOK」データベースより)

最近テスト期間なもので、勉強とかゲームとかゲームとかゲームとかで忙しくてブログが滞ってました。すいませんです。
本当はこれ以外にも3冊ほど読み終えたんですけど、短編集の方が評価もしやすいと思ってこれをあげました。追々他のも書きます。
この本は乙一と言う方が作者なんですが自分は全然知らない人でした。いつものように本屋を徘徊して偶然見つけた本です。本来こういったタイトル的にもカバー的にもセンチメンタルな本は買わないんですが、こないだほっとがウチに来た時に「ユチヨ君の買う本は殺人とか犯罪とかネガティブな発想の作品ばかりだね」と言われてしまい「あらそうかしら?」なんて思ってたら去年買った本はすべて人が殺されてしまう話だったので少々自分にも甘酸っぱい思想を与えてやらねば、なんて甘っちょろい考えを抱いてしまったワケです。

さて、短編集なので簡単に区切って紹介します。
「Calling You」
友達のいない高校生の少女リョウは想像の中で携帯電話を使うことが日々の楽しみだった。しかしある日、脳内の携帯電話に一人の青年から電話がかかってくる。と言うお話。友達のいない高校生と携帯電話って組み合わせは結構多く使われてると思ったけど想像上の携帯電話に電話がかかってくるってのは奇抜だな、と思いましたね。一発目から作者の作風を匂わせます。
この想像の携帯電話によって交流を深めていく姿は、2、3ページですがゆったりと時間を感じさせる雰囲気があってとても好きです。思えば「世界の中心で愛を叫ぶ」で主人公たち2人が付き合い始めるとこも似たような気持ちで読んだ気がします。甘酸っぱい青春ってヤツですか、恥かしいですなw

「傷-KIZ/KIDS-」
喧嘩で友達を殴ってしまったことから障害者の集められた特別学級に編入することになった小学生の少年が、他人の傷を自分に移すことのできる少年に出会う話。
2人は親友となり、傷つき困っている人を見ると特殊な力で傷を取り込み救っていきます。重要なのは傷を“取り込んでいる”こと、治してるワケじゃないんです。相手が骨折していれば自分も骨折するし深い傷痕ならそれも残る、こうして日に日に自分を傷付けながら他人を救っていく少年の自己犠牲の描写は強く胸を打ちます。非常に苦手な分野です。純粋な少年は時に感謝され時に騙され体中に傷を作っては人を救えたことに嬉々していく、そして全身を埋め尽くす傷、やがて限界を超えた少年は……。

「華歌」
病院に入院中の青年はあまり同室の患者たちと関わりを持つことなく療養していたが、ある日散歩中に歌を歌う一輪の花を見つける。その花を病室に持ち帰る青年。花の歌に心癒され活気づく患者たち、そして段々と明らかになる歌う花の正体とは──。
この話は正直よく分かんなかったです。結末が突飛と言うか漠然と言うか、メッセージ性が無しとも言えないけど、花の正体が明かされたときも思わず首を傾げてしまいました。歌う花、と言うファンタジー要素がどうもウチと馴染まなかったみたいです。ファンタジーそのものは平気なんですが、名探偵コナンの如くすごい勢いで物事が解決されてしまって気持ちが追いつかない感じ。コナンなんて事件発生から解決まで賞味20分ですから比べるのも如何と思ったんですが、まぁそのくらい早いんです。

この乙一氏は馴れ初めや人間関係の形成を描くことに対してあまり価値観を持たないのか、キャラクターが過ごす日々、みたいなものを極端に端折って書かれてます。素人の自分だと「ここでもう一つくらい出来事を加えた方が盛り上がらないかしら?」なんて思っちゃうんですが、まぁ短編小説ってのはこういうものかもしれないですね。物語と人物の設定→人物同士の出来事→結末って感じで話がサクサク進みます。結果、紹介すると設定以外の話がネタバレになってしまうと言う紹介泣かせな本です。それでいて一話ごとに「何だかイイなぁ」と思わせるのは作者の手腕でしょうね、ちょっとイイ話をパッと読みたいって人にオススメです。
日々の生活にもしこんなコトが起きたら、みたいな例え話とでも言いましょうか、メッセージ性云々より出来事自体に趣をおいた作品が多いです。
それとあとがきが面白いですね。乙一氏自体はもう10冊近く本を出してるみたいで、最初に手に取ったこの本のあとがきもかなり味があったので興味がある人はあとがきでも読んで下さい。
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サガミ | URL | 2006/01/28/Sat 17:04[EDIT]
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