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レビュー:GOTH ~僕の章~
〆ユチヨ


<あらすじ>
この世には殺す人間と殺される人間がいる。自分は前者だ―そう自覚する少年、「僕」。
殺人鬼の足跡を辿り、その心に想像を巡らせる「GOTH」の本性を隠し、教室に潜んでいた「僕」だったが、あるとき級友の森野夜に見抜かれる。
「その笑顔の作り方を私にも教えてくれない?」という言葉で。
人形のような夜の貌と傷跡の刻まれた手首が「僕」の中の何かを呼び覚ます。彼女の秘密に忍び寄った彼が目撃するのは…。圧倒的存在感を放ちつつ如何なるジャンルにも着地しない乙一の、跳躍点というべき一作。「僕」に焦点した三篇を収録。


著者は乙一
夜の章と対になる作品。
新書版は1冊にまとまってたらしいけど、読み終えてみるとなかなかどうして、分冊化したのは正解だと思った。


まず紹介。

「手」
篠原は“手”が愛しくてしょうがない。彼は手を集める。
彼が見る生き物は2つの手をぶら下げた動く物体たち。
この頃、僕の町では様々な“手”が切り取られるリストカット事件が起きていた。

「土」
佐伯は衝撃的な欲求から近所に住む少年コウスケを庭に埋めて殺してしまう。
そして3年、後悔と自責の念に悩みながらも、あの感覚を求める自分がいる。

「声」
北沢博子が殺された。妹・夏海と両親は失意の日々を送る。
そんな夏海の下に1人の少年が現れる。
「アナタに渡す物があります。」
それは北沢博子の声だった。



いわゆる“人間の内に潜む暗い部分”を描いた話。
しかし、そこは本格ミステリ大賞受賞作品。ネタが仕込まれている。
ただの暴力小説に収まらないのは僕と森野夜が全体の話を通じてほんの少しずつ変化していく過程にあると思う。
変化と言っても劇的な違いはないのだけれど、なんとなく人間臭い雰囲気をかもし出す後半の話なんかは結構読んでいて気分がイイ。

どちらが先行ってコトはないのだけれど、やっぱり 森→僕 と読むのがイイ選択だと思う。


暴力描写が苦手な人にはちょっと厳しいかもしれないけど、多くの人に見てもらいたい作品だと思う。
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キリギリス家とアリさん家
これがブログを続けるヤル気になります → ランキング○位夫の家から 帰り道...車を運転しながら、タバコを吸う...==================================================================================================================  [続きを読む]
バカな姑に苦しめられたバカ嫁 2006/12/01/Fri 00:35
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