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レビュー:GOTH ~夜の章~
〆ユチヨ


<あらすじ>
森野夜が拾った一冊の手帳。
そこには女性がさらわれ、山奥で切り刻まれていく過程が克明に記されていた。
これは、最近騒がれている連続殺人犯の日記ではないのか。もしも本物だとすれば、最新の犠牲者はまだ警察に発見されぬまま、犯行現場に立ちすくんでいるはずだ。
「彼女に会いにいかない?」と森野は「僕」を誘う…。
人間の残酷な面を覗きたがる悪趣味な若者たち―“GOTH”を描き第三回本格ミステリ大賞に輝いた、乙一の跳躍点というべき作品。
「夜」に焦点をあわせた短編三作を収録。


ライトノベル扱いで書いたのに本格ミステリ大賞を受賞してしまった、という変な作品。

いきなり余談だけど、一般文芸書籍の表彰を受けられない書籍をライトノベルって言うらしいですね。知らんかった。


著者は乙一
乙一と言えば、結構前に書いたレビューでは「短篇でちょっとイイ話を書く人」とか紹介していたのだけれど、そのちょっと後にスニーカー文庫滝本竜彦の“ネガティブハッピー・チェーンソーエッヂ”と“NHKにようこそ!”を中心に展開していた「ネガティブキャンペーン」でもこの本が取り上げられており、前々から気になっていた存在でもあった。



タイトルでもあるGOTHは辞書で引くといろんな意味が出るのだけれど、あとがきによるとどれでもない 「 文 化 」 という意味らしい。

-夜の章- と -僕の章- の2編に分けられていて関与しない短篇が集まって構成されています。
つかすげー薄いんですけど、なんで2冊なの?


以下紹介。

「暗黒系」
森野夜が僕のもとに持ってきた女性バラバラ殺人の犯人の日記。
日記を辿れば未発見の殺人現場を見ることができる。
まだ残されているハズの遺体を探しに出掛ける僕と夜──。

「犬」
近所で頻発する小型犬の行方不明事件。
僕はふとした好奇心から事件に少なからず関わってしまう──。

「記憶」
最近眠れない、と訴える森野夜の不眠症解決法は首に「紐」を巻きつけること。
夜の過去に興味を抱いた僕は彼女の田舎を訪ね、ある隠された事実を知る──。


残虐嗜好を持つ少年少女と、その周りで起こる残虐奇異な事件の話。
ってのが最初の印象でしょうか。
読んでるだけでも目を背けたくなるような残酷描写が多い。

主人公たちは「悲痛や悲惨な殺人」「恐怖に叫びたくるような異常事件」を好み、調べ、それを見守る。


常に全面に押し出されるのが彼らの嗜好と「事件に関与しない」というルール。

遺体の着ていた服装や行動を真似てみたり、犯人に直接会ってみたり。
でも事件には関与しない。
犯人が分かっても犯行を知っていても彼らは見てるだけ。
解決もしなければ犠牲者を助けたりもしない。

この作品で描かれるのは、ただ切なくて、ただ残虐な事件の一片。



面白いが、読み終わる度に鬱々とした感覚が押し寄せる。そんな作品。

・人生はとにかく楽しいことだらけだ!!
・誰にも理解されない美学を自分は持っている。
・救いようがない

って感じの人に読んでもらいたい。
そんな本です。

GOTH 夜の章 GOTH 夜の章
乙一 (2005/06/25)
角川書店

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