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レビュー:クビキリサイクル~青色サヴァンと戯言遣い~
〆ユチヨ

絶海の孤島に隠れ棲む財閥令嬢が“科学・絵画・料理・占術・工学”、5人の「天才」女性を招待した瞬間、“孤島×密室×首なし死体”の連鎖がスタートする!
工学の天才美少女、「青色サヴァン」こと玖渚友(くなぎさとも)(♀)とその冴えない友人、「戯言遣い(ざれごとづかい)」」いーちゃん(♂)は、「天才」の凶行を“証明終了(QED)”できるのか?
新青春エンタの傑作、ここに誕生!第23回メフィスト賞受賞作。
理不尽な《首斬り》の横行する馘首(リストラ)時代。絶海の孤島に集められた世界的VIPの天才レディ×5と、お供達(フレンズ)。貴婦人の《首斬り》殺人が連続する。そのサイクルは?オーソドックスな本格ミステリのようで、様式美(パターン)を信仰して疑わない作家ロボットにはゼッタイ創れない物語。とっくに新時代は始まっている、と、今更ながら確信。新世紀のイメージ維新志士が、メフィスト賞から最前線に出陣。いーちゃん、いいじゃん。西尾氏、イチ押し。(出版社の紹介文より)
クビキリサイクル
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4061822330/tnt-22/ref%3Dnosim/249-9755856-1772311

はい、戯言シリーズ第一弾のクビキリサイクルを読みました。
大学のイチオシ書籍コーナーに置いてあったんですが日に日に冊数が減っていき、ついには店頭からなくなってしまいレジ注文、再入荷前の最後の一冊を手に入れました。
てかウチの大学にはイチオシで置いてあったけど他の本屋ではチラリとも見かけません。続きが読みたいけど冬休みなんで大学の本屋やってなくて困ってます。
本当は宮部みゆき氏の「模倣犯」を買おうと思ってたんだけど、「もう映画で見たしなぁ」と考えてしまって未見の新人(既に10冊以上本を出してる人だけど)を選びました。
内容は推理小説に近い。このブログ冒頭の紹介文通り殺人事件を推理してく話です。
「戯言シリーズ」と言うだけにキャラクターたちの会話や思想が真理めいてたり意味不明だったりめちゃくちゃ。キャラクターが一人一人個性的で「こんな感じの人かしら」って考えるのが楽しい。挿絵が一枚もないけど、それは逆にどのシーンも自分のイメージで動かせると言うこと。小説の魅力はそこですよね。天才が集まっているだけあってキャラクターたちはかなりキレた発言で行動しますが、発言のあちらこちらに現実の科学理論や法則が頻繁に出てきて世界の矛盾とか人間の真理みたいなものを説きまくります。この辺が作者の技なのかな。
他の小説と少し違うかな、と思ったのはシリーズのタイトルに相応しく語り部である「いーちゃん」こと「ぼく」が戯言ばかり言うこと。
「一体彼女は何のために僕の所に来たのだろう……まぁその理由を考えたとこでキリがないし、僕にはあまり興味が無い、興味もないから関係無いか」
ある意味三段活用より始末が悪いですね。いーちゃんは作中で常にこうした怠けの部分が色濃く描かれており、社会というか世界というか「それっぽい御託を並べてもほとんどが自分の言い訳」みたいなものをひたすら並べて会話をするいーちゃんに少なからず共感するシーンが多々ありました。さらにこのいーちゃんが「過去も未来もすべてが見える」という天才の女性と会話するシーンが何度かあるんですが、その女性はかなりいーちゃんに敵対心を向けていてその理由が「あんたは一番自分をまともだと思ってるけど頑張りも諦めもしないどっちつかずで半端な気持ちで、こうなりたいとかどんな人みたいになりたいとかも考えずのうのうと生きてきたでしょう?そういう汚いあんたの考えが何よりも嫌いなの」って感じなんですが、この人の話を聞いているとこっち(ウチ)の弱い部分をどんどんとえぐられているような気分になり作中のいーちゃん同様かなりモチベーションが下がります。いやホントに。
だからこのいーちゃんはある意味今の人間の弱い部分の代表なのかもしれません。そういうテーマやメッセージ性は多分ないと思うけど。

伏線みたいな感じで明かされない謎がいくつかあって早く続きを読みたいんですが先述の通り本屋が休みで買えません。近くの本屋にもないし、通販で買おうに今からじゃ年越してからだろうし。……ミスった。
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